曇り、ときどき雨。君に、いつでも恋。
ファミレスに来て、
あたしはスパゲッティ、中島くんはハンバーグを注文した。
緊張する・・・。
男子と話すのやっぱりあたし、慣れてないな・・・。
学校で話すのは全然平気だけど、
こうやってふたりで遊ぶとなるとまた別だよね。
それに、
中島くんと話すときはだいたいアイちゃんもいたし。
「へー、で、佐藤さんは吹奏楽部だったんだ?」
「う、うん。
あんまり上手くないけどね・・・。」
中島くんのおかげでなんとか会話が続いている感じです・・・。
「お待たせしました。
スパゲッティと、ハンバーグでございます。
ご注文は以上でよろしいでしょうか?
ごゆっくりどうぞ~」
やる気のなさそうな店員が料理を置いて行った。
今井さんがいたら、怒られてるよー。
心の中で言ってから、
あれ、
長期的に怒られるのってあたし限定だったか、
と思い直した。
嫌われてるんだろうな・・・。
って、今は中島くんといるんだから変なこと考えちゃだめだめ。
「「いただきまーす!!!」」
最初のひとくち、ぱくっ。
お腹すいてるからすごく美味しい~~~!!
「アイちゃん、どうなってるかね?」
「あー、ぎゃーぎゃー言いながら楽しんでるんじゃね?」
「ふっ、そうだね。
でも田代くんの前ではおとなしかったりして」
「あー、そうだな。確かに静かだわ。」
「田代くんにさ、アイちゃんのことどう思ってるか聞いたことあるの?」
「ある。」
「なになに!?知りたい!!!」
中島くんはニヤリと笑った。
「あいつら、両思いだぜ」
「え、そうなの!?アイちゃんやったじゃん!!!」
両思いだったとは・・・。
アイちゃんのアタックが効いたのかな?
「どっちがコクるか楽しみだよなあ。
どっちもヘタレだからどうなることやら」
「そ、そうなんだ・・・。
あと一歩なんだね。」
「そうだな。」
アイちゃんの話で盛り上がるうちに、
中島くんと話すのだんだん慣れてきた気がする。
いや、学校ではふつうに仲良く話せるんだけどさ。
女の子と遊ぶのも男の子と遊ぶのも、
慣れちゃえば全然変わんないや。
「で、中島くんの好きな人は??」
げほ、げほっと中島くんがむせた。
「ご、ごめん。」
「俺?
まー、ヒミツ。いずれわかるんじゃね?」
「そ、そうか・・・。楽しみにしとく。」
なんかそこから中島くんが黙っちゃって、
この話題はNGだったかな?と心配になった。
もうこの話題を出すのやめよう・・・。