曇り、ときどき雨。君に、いつでも恋。

着替え始めたものの、この制服カワイイけどすごく着づらい!


チャックは閉めにくいしなかなか着れない!
うわ、どうしよ、も~~~~~~っ!
早くしないといけないのに!!!


制服と10分くらい格闘した末、やっと着替え終えたあたしは急いでホールに向かった。



「遅い。」



声の方を見ると、今井さんが不機嫌そうな顔であたしを見ていた。


「す、すみません!」


制服着づらいんてすよ!
男のあなたにはわからないかもしれないけど!!


なんて言えるわけもなく、あたしはただ謝った。


今井さん、すごく怖い。
あたし、初日からこんなんでほんとに大丈夫かな・・。


周りの人は忙しくしててあたしたちに気づいてないみたいで、フォローしてくれる女の人は誰もいなかった。



「じゃ、研修でやった通りな。

わからないことがあったら自分で判断せずに必ず誰かに聞くこと。」



「はい!」


あたしはペコリとお辞儀をして仕事に移った。


というか、誰も何もあたしに言ってこないのね。
新人さんね、よろしくね、とか。


新人とかしょっちゅう来るってことかな?
それともあたし、ここの人に受け入れられてない?




研修で習った通りにできたけど、
不安な気持ちを胸に、その日のバイトを終えた。
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