曇り、ときどき雨。君に、いつでも恋。


ゆっくりゆっくり、
少しぎこちなく紡がれた今井さんの言葉に
涙が出そうになる。


迷惑とか思ってない、なら、
なんであんなにあたしのこと、怒ってたんですか?


あたしのこと嫌いじゃないんですか?



頼ってよ、って言われてる風にしか聞こえないんですけど、
そうやってあたしに、
最後の最後に、また優しくしないでください。


もっと好きになって、忘れられなさそうだから。



今井さんの顔は依然として仏頂面だけど、
言葉はすごく優しくて、
その優しい言葉はあたしのことを、
毛布みたいにふんわりとくるんでくれるような気がした。


今井さんには
いつもアシダさんが貼り付いてたから
言わなくていいや、って思ってたけど、
今日はアシダさんはいないし、、


「ありがとうございます。


でもあたし、今日で最後なんです。

ここのバイト。

近くのコンビニでバイトすることにしました。


今までありがとうございます。」




今井さんはぐいっと目を見開いた。


そんな、驚かなくても・・・。



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