王子と私の恋愛事情。


「嵯峨くんってさ、彼女いないの?」

「いたら莉奈に頼んでねぇよ。」

「まぁそれもそっか、あんだけキャーキャー言われてるのにね。」

「あーいうのムカつくし、どうせ顔目当て。
んな奴らとホイホイ付き合ってられっか」



好かれてるだけ有難いとか思わないんだ…。


「人気者も大変だね〜」

「莉奈はいかにもモテなさそうだもんな。」


私を見て少し吹き出すように笑った嵯峨くん。


「うわ、何それ失礼極まりないよ。
事実だけどさー」


ふんといじけて見せる。


「莉奈意外と可愛いんだしもっとオシャレとか気にすればいいじゃん。」


意外……意外……ねぇ…。

コンタクトつけるのも、朝髪の毛セットするのも面倒な私は決まって毎日この安定な丸メガネにお下げ。

言われるのも無理ないっか。


言い返すこともできずについ黙り込んでしまった。


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