王子と私の恋愛事情。
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俺の彼女になれですか?
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というのは昔の話である。
「「キャーーー嵯峨く〜ん」」
廊下を歩く度に黄色い声が湧き上がってる学校の王子嵯峨くんは、どう見たってあの時の嵯峨くんじゃない。
金髪な髪の毛、片耳にあいたピアス。
どうみたって違う。同姓同名。
入学式、同じクラスに嵯峨晴人と書かれてあるのを見て一瞬でもときめいたものの
この姿を見てときめきはは一気にさめた。
だってもっと真面目で清楚だってイメージしてたから。
私の初恋を返してよ…
放課後、黄色い声とともに去っていく嵯峨くんの後ろ姿を見つめながら呆れる。
私は書き終わった日誌を片手に荷物をまとめる。
入学して早々このおさげに丸メガネの容姿から真面目だからと勝手に委員長に選ばれ、日誌を書き続けてる。
この偏見もどうかと思うよね…