王子と私の恋愛事情。
「付き合えない。」
「なんで?松井さんが好きだから?」
げ…私!?なんで私が出てくるの。
「……あんなお下げ頭好きじゃないけど…別に俺はカップルなんてめんどくさそうなことしたくないから…それだけ。」
なんとも晶らしいお言葉。
それより!私の事お下げ頭って言った!事実だけどさ、あんな言い方は酷すぎる。
冷たいにも程があるよほんと。
「莉奈?……何やってんのそんなとこで」
考え込んで顔を見上げると不審者のようにのぞき込む私の目の前に晶の顔。
「え、あ、これは違くて!
お、女の子は?」
「帰った」
「おい、お前誰か知らねぇけどあんな振り方ねぇだろ!」
私の後ろでじっとしてた嵯峨くんが晶の前に出ていく。
晶はその声に少しだけビックリしてた。
「莉奈に言いよってる君に関係ないでしょ。」
「言いよってる!?なんなんだよ」
「莉奈は渡さないよ。本気じゃないなら莉奈から離れて。」
私を抱き寄せ私の頭に顎を乗せる