王子と私の恋愛事情。


「え〜嵯峨晴人と休日デート!?
もう、こんなの何か起きるに決まってるじゃん。」


目を輝かせながら乃愛が身を乗り出す。


「ちょっと!声大きい。」


そこまで広くないクレープ屋で大きな声を出す乃愛に静かにするように言う。

それにここは放課後高校生でごった返してる。

いつどこでうちの生徒が聞き耳立ててるかわかんないじゃん!


ビクビクしながら周りを見ると幸い他校の子達ばっかりで同じ学校の制服は見当たらなかった。


良かったーー…


「でもそれうちの生徒に見られたらまずいよね。
ある意味莉奈ピンチじゃん。」


それもそう。どこで見られてるかわかんないし。

よりによってあの学校の王子嵯峨晴人。

目立たないわけない…

うちの生徒じゃなくたってたぶん見られるんだよ。


はぁ…思いやられる。

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