王子と私の恋愛事情。
「あーめんどくせ。
お前が急に可愛くなりすぎるせいだかんな!
これで満足?」
ムキになった言い方をしてすぐ下を向いた。
照れてるのか耳がすごく赤い。
突然そんな事言われた私は理解できるはずなんてなくて一時停止。
「……ふぇ?………ぜ、全然訳わかんない。」
「だーかーらー
いつもの地味な格好じゃねぇ莉奈が可愛すぎんだって言ってんの。
これでわかったか?」
「……それって告白してる?」
「はぁ?してねぇし。
可愛いと好きは違ぇんだよ。
ほんとバカ」
好きと可愛いは違うのか。
そうなんだ。
バカと強調して言われムッとなって下向いたままの嵯峨くんをのぞきこむ。
「顔…」
「ば、バカ!見てんじゃねぇよ」
「うぅ……」
真っ赤な顔を見られて恥ずかしさからなのか私の目を手のひらで覆う。
「あんま覗かれると襲いそうなんだけど。」
「襲うって?…」
「鈍感にも程ってもんがあんだろ…。
どうせ莉奈に言ったって無駄か…
デート続きしよ。」
ため息を1つ着いてまた私の手を引く。