王子と私の恋愛事情。
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「乃愛が嵯峨くんと付き合ってるらしいよ。」
「ふーん、良かったじゃん………莉奈はさ、それで落ち込んでんの?」
晶は私の心の中なんて全部お見通しみたいに思ってる事当ててくる。
「落ち込んでないし。」
「うそ。学校出てから20回はため息ついてる。」
あ、バレバレだったのはそれでか…。
思わず口を両手で抑えた。
「今更遅いよ?
心ここに在らずって感じ。」
少し嫌味ったらしい言い方。
相当嵯峨くんの事嫌ってるなぁ…。
「そう。これ、莉奈が良かったらなんだけど。
これ、一緒に行こうよ。」
そう言って見せられたのは遊園地のペアチケット。
「俺とは行きたくない?」
返事なく固まったままの私に少しだけ不安そうに質問してくる晶。
「ううん!私も行きたい!」
「良かった。じゃー今度の土曜日。」
こんなところで嵯峨くんの事考えてる場合じゃないよ!
行ってぱーっとストレス発散しなきゃ!