王子と私の恋愛事情。
「足元の気をつけてご乗車ください」
目の前で開かれたゴンドラに私が初めに乗り込む。
「……え、ちょっと!」
「行ってらっしゃいませ〜」
そんな声とともにゴンドラのドアは閉められる。
晶の声がした気がしてふと窓の外を見ると乃愛が晶に抱きついてる。
………え?な、なんで?
ビックリして俯いてた私は前に座った人の顔を見る。
「悪ぃ、無理矢理こんなことして。」
そこには嵯峨くんがいた。
嵯峨くんは少し気まずそうに謝ってきた。