王子と私の恋愛事情。
「あいつがさ、幼馴染と2人で話したいって言うから仕方なく…」
「そ、そうなんだ…」
乃愛が晶と2人で喋りたいとかなんか大変な事でもあったのかな?
それからまた沈黙が続く。
やっぱり気まずすぎる。
「外見てみろよ夜景すげぇキレイ」
そんな声に目を合わせまいと俯いてた顔を上げた。
目の前には本当にキレイな夜景。
ビルの明かりがポツポツと光ってて思わず息を飲んだ。
でもそんな事は一瞬で…
「わ、わぁ〜…た、たたた、高すぎるよ〜」
ずっと遊園地なんて来てなかったから私観覧車とか高い所嫌いなの忘れてた〜
もぉ地獄だよ〜
「り、莉奈?」
私の上からそんな声が降ってきて。
上から?
冷静になったとこで驚きのあまり目の前には座っていた嵯峨くんにしがみついてる事に気づいた。
「ご、ごごご、ごめん!!」
「んなに怖いんなら抱きついてろよ。
ちゃんと支えてやるから。」
そ、そんな事言われたって…
床にしゃがみこんで両手で顔を隠してて動こうにも動けない。