王子と私の恋愛事情。

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私は嵯峨くんが好き…ねぇ…

特にときめいたりなんて何にもしないけど。

私の前の席に座りスマホいじってる嵯峨くんを見つめる。


「おーいどした、ボーッとして。
手止まってんぞ?」


嵯峨くんは私の目の前でヒラヒラと手を泳がせる。


「別にな、何にもないよ。」

「じゃー手ぇ動かせ。
早く帰りてぇの。」

「何よその言い方。早く帰りたいなら帰ったらいいじゃん。」

「待ってちゃ悪いかよ……い、いいから早くしろ!」


ふいっとそっぽ向いて後ろ向きだった体を前にした。


「何照れてんのさ。そんなツンツンしてないで素直になればいいのにね。」

「こっち来んなバカ。俺寝るから、終わったら呼べよ。」


覗き込みに行った私をおしのけるようにして突っ伏した顔を私が見えないように反対向ける。

こうゆう所はちょっとだけ可愛いかも…

なんて思っちゃって、思わず笑がこぼれる。


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