王子と私の恋愛事情。

「莉奈ってさ、やきもちは妬いたけどまだ俺が好きなのかどうかわかんねぇんだよな？」

「う、うん。」


私の返事を聞くと嵯峨くんの口角があがる。


「良いこと思いついた。」


嵯峨くんの良いことは絶対にろくな事ない。


「莉奈が俺に惚れるようにする。」


………は？

何言ってるのこいつ。


「と、言いますと？」


次の瞬間、またあの時みたいな感覚。


「こうゆう事…
あれ、前した時みたいに怒んねぇの？」

「あれは、嵯峨くんがあの後冗談って言うから。」

「てことは、キスは問題じゃなかって事？」


だ、だだだ大問題に決まってんじゃん！

嵯峨くんのせいで私の胸は相当バクバクうるさいよ…


「1回したはずなのに顔真っ赤だけど？」


さっきまでの優しい嵯峨くんなんていなくて、上から目線な嵯峨くんになってる。

自分で言って照れたり、怒ったり、上から目線だったり。

多重人格かよってほど人が変わる。