王子と私の恋愛事情。
「莉奈〜もうなんもわかんねぇ。教えてくれよ。」
そう、こいつ。
嵯峨くんの勉強を手伝わないといけないから。
乃愛とならんでクラスでワースト1位の成績らしい。
中間ではちょうど仲が悪くなってて教えることはなかったけど、また仮のカップルになってから私が委員長だからだの成績優秀者だからだのと教えろ教えろなんて言ってくる。
"これ以上先したらどんな顔するんだろな。"
プリントとにらめっこする嵯峨くんの顔はどう見たってあの時の嵯峨くんとは別人。
にしてもあんな言葉言った相手によく普通に喋れるよ。
私はちょっとだけ喋りにくいのに…
「もしもーし。聞いてんの?」
「あ、ごめんごめん。
で、何だっけ?」
「ここの問題なんだけど_____。」