王子と私の恋愛事情。


「じゃー行くか」

「行くって、ちょっと!」


えぇぇぇえ!?

な、なんで手なんかつなぐ必要性あるの!?


ぱっと私の手を取りスタスタと歩き始めた嵯峨くんに驚きを隠せない。


「その手放したらバラすよ?」


そ、そんなのひどい…


「は、はい」


なんとも言い返せずにポツンと嵯峨くんに着いていく。


「晴人〜ブレザーあった?」


外には嵯峨くんのファンの女の子が数名。


「げ…晴人?なんでそんな子と手なんかつないでんの?」


嵯峨くんの後にいた私に気づいた女の子がこっちをにらめつけながら嵯峨くんに聞いてる。


うわぁ……最悪だ…今すぐにでもこの手を振りほどいて逃げたい…


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