王子と私の恋愛事情。
「でもなんで急にこんな所連れてきたわけ?」
「んー…ちょっと話したい事あるから、かな?」
晶と話がまとまるまで言わないでおこうって決めた気持ち、このまま伝えても大丈夫かな?
「話したい事…俺に?」
「うん、嵯峨くんに。
私ね最初嵯峨くんの事上から目線でうざいやつだって思ってたんだ。」
「何だよそのカミングアウト、ちょっと萎えるんだけど…。」
「もー最初って言ったでしょ?最後まで聞いてほしい。」
「わかった。」
「…それでね、嵯峨くん優しくてでも時々甘えて、泣いたりもしてて、上から目線でもすっごく優しくていい人なんだなって思ったの。
そう思い始めてから嵯峨くんのする事にドキドキする自分がいてね?
でも私恋愛とか未経験でなんなのかわかんなくて……」
話しながら私は自分でドキドキしてくるのがわかった。
「でもね、わかったの。嵯峨くんに恋してたんだって……。
だから、その……。」
次の瞬間告白しようとした私を嵯峨くんがギュッと抱きしめた。
「そっから先俺が言ってもいいかな?…てか言わせて。」
そう言うと嵯峨くんは私から離れた。