君の笑顔は眩しく、ときどきせつない
「君になにが分かるんだ。」
「どんなに努力しても勝てないんだ。
頑張っても頑張ってもつばさは俺の倍できるんだ。」
悔しかった。
認めてほしかった。
ただそれだけだった。
「どこに言ってもそうなんだ。
俺を見てる人なんかいない。
俺を見るときは必ず始めに付くんだよ。
"あの、萩尾つばさの弟"って。」
「萩尾つばさの弟だからこれくらいはできて当然だろって、努力してもそういわれるんだ。
俺はどこまでつばさの背中を追い続けなきゃいけないんだ。」
その時俺の頬を一粒涙が伝った。
「ふと思ったんだよ。
つばさが結果を出して、それを喜ぶ人を見るたびに。」
「あぁ、俺はこれを越えるなにかを成し遂げなきゃいけないんだって。」