君の笑顔は眩しく、ときどきせつない
「成功するたびに高くなるハードルを越えるとき、大抵戦うべき相手は過去の自分なの。
その時、人は孤独なんだよ。」
つばさはずっと一人で闘っていたのか。
俺がつばさを妬み、
憎んでいたとき、
つばさはたった一人でたくさんの人の期待に応えようと、
答えを探し続けていたのか?
俺は一体、どうしたらよかったんだ。
「そんな気持ちでサッカーと向き合ってるなら今すぐやめた方がいい。
一生懸命やってる人の気持ちを傷つけないで。」
その言葉を残し、永澤は屋上を出た。
永澤に続き、ゆっくりと芳樹も出口に向かう。
一瞬だけ見えた芳樹は、
苦しそうな顔をしていた。