君の笑顔は眩しく、ときどきせつない
「とりあえず!楽譜は返してもらうから!」


俺の手に握られた楽譜を手にして少し安心したのか、
彼女は落ち着いた。



「この楽譜は私の大事なものなの。」




彼女は楽譜を見つめ、

聞き取れるか分からないくらいのギリギリの大きさで言った。


「良かった。ほんとに良かった。」


彼女はそう、

何度も何度も言いながら楽譜を抱き締めた。

一筋涙がこぼれたように見えたのは気のせいだろうか。
少し安心した俺がいた。



「じゃあ、俺はこれで。気をつけて。」

そう言い残して扉に向かった。




「別れの曲…」

「え??」


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