君の笑顔は眩しく、ときどきせつない
彼女の声がして立ち止まった。


「この曲の題名。」

「そうなんだ。」

また二人の間に沈黙があった。

この空気は苦手だ。

また彼女に背中を向けたとき



「私のピアノ、どうだった??」




彼女の声がもう一度聞こえて振り向いた。

こんなに透き通った声も初めてかもしれない。




「すごく良かったです。力強いのになぜか優しくて。聞いている人の心によって同じ曲なのに勇気をもらったり、切なくなったり、涙を流したり。君のピアノは、聞く人に寄り添うことができる音がしてた。とにかく、、、良かった。」





どう伝えればいいのかわからなくて、


思ったことをすべて言ってしまった。




(やばい。素人にこんなこと言われるの嫌だろうな。)



恐る恐る、顔をあげて彼女の顔を見た。
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