君の笑顔は眩しく、ときどきせつない
「とにかく、俺はたしかに、絵を書いてる。音楽も君が言った通りだ。」


その言葉を聞いて彼女はにこりと笑った。

「見せて?」

「は?」

急に俺の目の前に差し出された彼女の手。


「君が書いてる絵。」



「いやいやいやいや!嫌だよ。誰にも見せたことがないんだ。それに、大したものじゃ…」


「あれぇ~?君に私は、ピアノを聞かせてあげたんだし、それなりのねぇ、代償を頼みますよ?」


営業マンのような口調で彼女の手が迫ってくる。

あぁ、めんどくさいなぁ。



俺はバックからスケッチブックを取り出した。
そして、彼女に手渡した。

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