君の笑顔は眩しく、ときどきせつない
「なぁなぁ!」


教室につくなり芳樹が俺たちに迫ってきた。

教室の様子もなんだか変だ。
みんな窓からどこかを張り付くように見ている。


「音楽科の2年生のなんだったか、すんごいピアノうまい子いるんだって。ほら、先週コンクールがあったらしいんだ。あの子二人でピアノを弾くやつ、あっとなんだっけ??」

「連弾?」

永澤が冷静に芳樹にこたえた。

「そうだよ!それ!!!それで彼女失敗したらしいんだ。それで、その子のペアは全国に行けないって。その子、失敗のせいだと思って、いま、屋上に。」

「え?」

俺はあわてて窓から屋上を見た。確かに女の子がたっている。


「飛び降りようとしてるのか…」

俺は目の前で急に起こった事件にどうするべきなのか分からなかった。

「おい!永澤!」

後ろから芳樹が永澤を呼ぶ声が聞こえて振り替えると永澤は教室から走って出ていくところだった。
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