君の笑顔は眩しく、ときどきせつない
「永澤さん!」

みなとの声がして永澤は立ち止まった。
みなとは永澤に向かって言った。


「永澤さんは逃げたままでいいんですか。音楽と」


永澤は振り返りもせず、また階段に向かって歩きだした。
出会って初めて永澤の寂しそうで苦しそうな背中を見た。
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