君の笑顔は眩しく、ときどきせつない
「屋上で話したことは全部ほんとのこと。」
「でもね、ひとつだけ嘘をついた。」
「私はペアを殺したの。」
あり得ないと思ってしまった。
あのときの彼女は、優しい声をしていた。
嘘じゃないという証拠はないが、
彼女の心の声だと確信したのだ。
「わたしのミスなのは間違いない。でも、プレッシャーをかけて精神状態がおかしくなっちゃったのよ?わたし。」
「プレッシャーをかけてたのはペアの子だった。許せなかった。それでわたしのせいだと彼は言い張った。私はなにも言えなかった。」
聞きたくなかった。
めんどうなことに巻き込まれてしまったと、
きっと今までの俺なら思うだろう。
だが俺はそんな感情より、
屋上での言葉に嘘があったことが、
苦しかったのだ。