君の笑顔は眩しく、ときどきせつない
言葉と思い
「そういえばさ、悠はどうして絵を描かないの?」
突然の話の変わりように俺は混乱した。
ついさっきまで、駅の近くに新しいラーメン屋さんができた話をしていたところだったのだ。
「突然だね。」
「突然思ったから。」
「描かないよ。」
「どうして?」
俺が答えると間髪いれず話題を提示する。
それが彼女だ。
伝えたいことが明確な彼女は
俺のように言いたいことを
上手く言葉にできない人間のことを
理解することは
可能なのだろうか。
「才能がないことを続けたって無駄だろ?」
「そうかな。」
「そうだよ。才能がないんだから、どれだけ時間をかけてもそれ以上前には進めないんだ。」
「そうじゃなくて。」
自然と早足になっていた俺の前に
彼女は真っ正面に立ちふさがった。