男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
二頭立ての豪華な馬車に初めて乗るミシェルは窓から入る風に頬を撫でられながら、代わる景色を楽しんでいた。
「ミシェル、お前は活発な子だが、思慮深いし、頭もいい。上手くやると信じている」
「侍従はおじいちゃんひとりじゃないんでしょう? 何人いるの?」
窓から顔を引っ込めて、対面に座るロドルフに尋ねる。
「国王陛下はあまり周りに人がいるのが好きではない。私の他にはアベルというお前の父親くらいの男だ。お前に仕事を教えてくれる」
ミシェルはアベルという名前を頭に入れる。
「侍従という仕事は常に陛下がなにを必要としているのかを考え動くんだ」
「はい。おじいちゃん、休みはある?」
「五日働き、一日休みをもらえるだろう。アベルはお前が慣れるまでは休みが取れないがな」
ミシェルは休みがあると聞いて安堵した。
馬車は町を通り抜け、森へ進む。森の先に美しい王城がある。
ミシェルは町から王城を遠目に見たことしかない。町からは、王城の立派な主塔と城郭に囲まれた五つの塔が目にすることが出来る。
「おじいちゃん、国王さまってどんな人?」
町で噂を聞くだけで、実際にお世話までしている祖父には尋ねたことがなかった。
「ミシェル、お前は活発な子だが、思慮深いし、頭もいい。上手くやると信じている」
「侍従はおじいちゃんひとりじゃないんでしょう? 何人いるの?」
窓から顔を引っ込めて、対面に座るロドルフに尋ねる。
「国王陛下はあまり周りに人がいるのが好きではない。私の他にはアベルというお前の父親くらいの男だ。お前に仕事を教えてくれる」
ミシェルはアベルという名前を頭に入れる。
「侍従という仕事は常に陛下がなにを必要としているのかを考え動くんだ」
「はい。おじいちゃん、休みはある?」
「五日働き、一日休みをもらえるだろう。アベルはお前が慣れるまでは休みが取れないがな」
ミシェルは休みがあると聞いて安堵した。
馬車は町を通り抜け、森へ進む。森の先に美しい王城がある。
ミシェルは町から王城を遠目に見たことしかない。町からは、王城の立派な主塔と城郭に囲まれた五つの塔が目にすることが出来る。
「おじいちゃん、国王さまってどんな人?」
町で噂を聞くだけで、実際にお世話までしている祖父には尋ねたことがなかった。