男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
「来られないだと? 私が許すと言っているのだ」
「ですが……」
「つべこべ言わずに早く隣に来い」
クロードは痺れを切らしたように声を大きくし、ミシェルの腕を掴んで隣に立たせる。
(男性が好きなのだと知られたらお困りになるのは陛下なのに……)
と、ミシェルは筋違いな考えをして、小さなため息を漏らす。
「どうだ? このバラは他のよりも美しいだろう」
クロードは隣に立ったミシェルに目の前の薄紫のバラのビロードのような花びらに触れる。
「はい。このような色は初めて見ました。こんなにも美しいバラがあるんですね」
ついクロードの言葉に乗ってしまい、うっとりしてしまったミシェルはハッとなる。
「で、でも僕は特に興味は……男ですから」
言い訳するミシェルにクロードは鼻で笑う。
「興味がないふりをするな。花が好きな男もいる」
クロードは肩肘を張る娘が可愛くてしかたがない。
「綺麗なものは綺麗ですから……このバラたちは本当に美しいです」
ミシェルは滑らかなバラの花びらに触れたかったが我慢した。
(不用意なことを言って悟られないようにしなきゃ)
花が好きなことを見破られてしまったが、女であることはバレないように気を引き締めるミシェルだ。
「ですが……」
「つべこべ言わずに早く隣に来い」
クロードは痺れを切らしたように声を大きくし、ミシェルの腕を掴んで隣に立たせる。
(男性が好きなのだと知られたらお困りになるのは陛下なのに……)
と、ミシェルは筋違いな考えをして、小さなため息を漏らす。
「どうだ? このバラは他のよりも美しいだろう」
クロードは隣に立ったミシェルに目の前の薄紫のバラのビロードのような花びらに触れる。
「はい。このような色は初めて見ました。こんなにも美しいバラがあるんですね」
ついクロードの言葉に乗ってしまい、うっとりしてしまったミシェルはハッとなる。
「で、でも僕は特に興味は……男ですから」
言い訳するミシェルにクロードは鼻で笑う。
「興味がないふりをするな。花が好きな男もいる」
クロードは肩肘を張る娘が可愛くてしかたがない。
「綺麗なものは綺麗ですから……このバラたちは本当に美しいです」
ミシェルは滑らかなバラの花びらに触れたかったが我慢した。
(不用意なことを言って悟られないようにしなきゃ)
花が好きなことを見破られてしまったが、女であることはバレないように気を引き締めるミシェルだ。