男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
「こ、こんな傷で陛下がお心を痛める必要はないのです」
(今の陛下は町で会った時の優しいクロードさまみたい……)
そこへアベルがマティアス侍医を伴って部屋へ入って来た。
「陛下、侍医をお連れしました」
アベルに促された侍医がミシェルの前に進み出る。
「左の指が特にひどい。早く診ろ」
ミシェルの手はクロードから侍医に移動することになる。
侍医と娘のベアトリスはミシェルが女性だということを黙っていてくれている。クロードの手が離れて、ミシェルは少し気持ちが落ち着いた。
「陛下、診ていただくのでお食事をお召し上がりください」
治療されるところをじっと見ていられたくないミシェルはクロードに進言する。クロードはなにも言わずにすっくと立ちあがり、テーブルへ向かった。
クロードが離れ、ミシェルは胸を撫で下ろす。侍医は慎重に傷を診ていき薬を塗る。
「陛下のおっしゃられたこの傷だけは薬を塗ってから包帯で巻いておきます。腫れは明日には引くかと思います」
侍医はミシェルに傷薬を渡すと、クロードの元へ行った。そして報告をして居間を出て行った。
(今の陛下は町で会った時の優しいクロードさまみたい……)
そこへアベルがマティアス侍医を伴って部屋へ入って来た。
「陛下、侍医をお連れしました」
アベルに促された侍医がミシェルの前に進み出る。
「左の指が特にひどい。早く診ろ」
ミシェルの手はクロードから侍医に移動することになる。
侍医と娘のベアトリスはミシェルが女性だということを黙っていてくれている。クロードの手が離れて、ミシェルは少し気持ちが落ち着いた。
「陛下、診ていただくのでお食事をお召し上がりください」
治療されるところをじっと見ていられたくないミシェルはクロードに進言する。クロードはなにも言わずにすっくと立ちあがり、テーブルへ向かった。
クロードが離れ、ミシェルは胸を撫で下ろす。侍医は慎重に傷を診ていき薬を塗る。
「陛下のおっしゃられたこの傷だけは薬を塗ってから包帯で巻いておきます。腫れは明日には引くかと思います」
侍医はミシェルに傷薬を渡すと、クロードの元へ行った。そして報告をして居間を出て行った。