男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
ベッドから逃げようと身体を起こす。だが、パスカルのほうが俊敏で、ミシェルは倒され仰向けになった足にパスカルが乗り、両肩がシーツに押しつけられた。


「い、いったいなにを!? 放してくださいっ!」
 

パスカルが王族だということは頭から離れ強く言う。


「まだ男のフリをするというのか? 楽しませてくれる」
 

ニヤリと口角を上げたパスカルはミシェルのシャツの胸元を鷲掴みにして勢いよく下に引っ張った。


「ああっ!」


ビリビリとシャツが破れ、胸を巻いた布が露出する。


「思った通りだ。見事に胸の膨らみを押さえつけているじゃないか」
 

それからパスカルは思いっきり布を引き下げた。


「きゃあっ!」
 

ミシェルは胸の膨らみを両手で隠す。
 
恥ずかしいよりも、知られてしまったことがショックで気が遠くなりそうだった。


「女だと認めろ」
 

パスカルは虚ろな瞳になったミシェルに言い放つ。


「お前を犯すことが目的じゃない。まあそそられる身体だが。お前のような身分の低い女とはな。まあ、時期が来たら抱いて啼かせてみたいものだ」
 
ミシェルの足からパスカルの重みが消えた。ベッドから降りてミシェルを見定めるような視線を送っている。
 


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