男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
「フランツ、頼むよ」
居間にクロードの姿はなく、即座にアベルに頼まれたミシェルは寝室へ向かう。
扉を開けると、クロードはまだ横になっていた。
(舞踏会でお疲れなのかも……)
ミシェルはカーテンを開けながら声をかける。
「陛下、朝でございます」
今日も天気がいい。眩しい太陽の光が寝室に降り注ぐ。しかしクロードはピクリともしなかった。
「陛下、起きてください」
ミシェルは窓辺から離れ、ベッドに近づきすぎないよう立つ。いつもならここでクロードのくぐもった眠そうな声がするのだが。
「陛下……?」
昨晩のパスカルのクロードへの恨みが脳裏に蘇ると共に「死」の一文字に、ミシェルの心臓がドクッと跳ねた。
クロードはいつだって狙われている立場なのだ。
「陛下! 陛下っ!」
ミシェルは血相を変え、クロードの身体を揺する。次の瞬間、ミシェルは長い腕に抱きしめられた。
「ええっ!」
ミシェルはクロードの胸から顔を上げて空色の瞳で注視する。
「陛下……」
心の中に安堵が広がる。
居間にクロードの姿はなく、即座にアベルに頼まれたミシェルは寝室へ向かう。
扉を開けると、クロードはまだ横になっていた。
(舞踏会でお疲れなのかも……)
ミシェルはカーテンを開けながら声をかける。
「陛下、朝でございます」
今日も天気がいい。眩しい太陽の光が寝室に降り注ぐ。しかしクロードはピクリともしなかった。
「陛下、起きてください」
ミシェルは窓辺から離れ、ベッドに近づきすぎないよう立つ。いつもならここでクロードのくぐもった眠そうな声がするのだが。
「陛下……?」
昨晩のパスカルのクロードへの恨みが脳裏に蘇ると共に「死」の一文字に、ミシェルの心臓がドクッと跳ねた。
クロードはいつだって狙われている立場なのだ。
「陛下! 陛下っ!」
ミシェルは血相を変え、クロードの身体を揺する。次の瞬間、ミシェルは長い腕に抱きしめられた。
「ええっ!」
ミシェルはクロードの胸から顔を上げて空色の瞳で注視する。
「陛下……」
心の中に安堵が広がる。