男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
「なにをしている? それはお前のものだ」
クロードは形のいい片方の眉を上げて、差し出された髪飾りを受け取らない。
「見れば見るほど、これは私などが付けられないほどの髪飾りです」
頑として髪飾りを差し出すミシェルからクロードは受け取る。そして呆気に取られているミシェルの耳の上に髪飾りをつけた。
「陛下っ!」
クロードは笑いながら、今度はミシェルの後ろでひとつに結ぶリボンをスルリと外した。艶やかなシルバーブロンドの髪がサラリ背に流れる。
「見事な髪だ。サファイアの髪飾りがよく似合っている。これは母の物だ」
クロードに褒められてミシェルの頬が赤く染まるが戸惑った表情である。
「王妃さまの!? それならなおさら私がいただくわけにはまいりません!」
それほど大事な物で、見つかってよかったと、ミシェルは胸を撫で下ろす。
「私がお前に身につけてほしいのだ。そんなに心配する必要はない。気を楽にして喉を潤せ」
「私が女だとあの時わかっていたなんて……」
クロードの考えていることがわからないミシェルは胸のつかえがとれたわけではない。
クロードは形のいい片方の眉を上げて、差し出された髪飾りを受け取らない。
「見れば見るほど、これは私などが付けられないほどの髪飾りです」
頑として髪飾りを差し出すミシェルからクロードは受け取る。そして呆気に取られているミシェルの耳の上に髪飾りをつけた。
「陛下っ!」
クロードは笑いながら、今度はミシェルの後ろでひとつに結ぶリボンをスルリと外した。艶やかなシルバーブロンドの髪がサラリ背に流れる。
「見事な髪だ。サファイアの髪飾りがよく似合っている。これは母の物だ」
クロードに褒められてミシェルの頬が赤く染まるが戸惑った表情である。
「王妃さまの!? それならなおさら私がいただくわけにはまいりません!」
それほど大事な物で、見つかってよかったと、ミシェルは胸を撫で下ろす。
「私がお前に身につけてほしいのだ。そんなに心配する必要はない。気を楽にして喉を潤せ」
「私が女だとあの時わかっていたなんて……」
クロードの考えていることがわからないミシェルは胸のつかえがとれたわけではない。