男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
「おじいちゃん!」
ミシェルは椅子から立ち上がりロドルフに抱きつく。その様子にクロードはヴァ―ノンへ視線を向ける。
「ロドルフを椅子に座らせろ。ミシェルも席に」
ヴァ―ノンはロドルフを立ち上がらせ、クロードの前に腰掛けさせた。今まで同席などしたことがないロドルフは狼狽した様子で頭に手をやる。
「今回の件は不問にする。私は欺かれたわけだが、それによって解決したこともある」
「陛下……」
ロドルフはただただ頭を下げるばかりである。
「ミシェルの双子の兄はどうしている? 侍従としてお前のあとを継がせないのか?」
「ありがたきお言葉。ですがこのようなことをしてしまい、そんなに厚かましくはなれません」
「それもそうだな。わが妃になる者の兄に侍従をやらせるわけにはいかない」
クロードは口元を緩める。そこにいたひとりを除いて全員が驚く。
「ええっ!?」
ミシェルは呆気に取られ、声を出してからはクロードを食い入るように見つめる。
「陛下、い、いったい……どういうことなのでしょうか……?」
ロドルフは生唾を飲み込んで冷静になろうとするが、頭の中は混乱している。ひとり驚かなかったのはアベルだ。
ミシェルは椅子から立ち上がりロドルフに抱きつく。その様子にクロードはヴァ―ノンへ視線を向ける。
「ロドルフを椅子に座らせろ。ミシェルも席に」
ヴァ―ノンはロドルフを立ち上がらせ、クロードの前に腰掛けさせた。今まで同席などしたことがないロドルフは狼狽した様子で頭に手をやる。
「今回の件は不問にする。私は欺かれたわけだが、それによって解決したこともある」
「陛下……」
ロドルフはただただ頭を下げるばかりである。
「ミシェルの双子の兄はどうしている? 侍従としてお前のあとを継がせないのか?」
「ありがたきお言葉。ですがこのようなことをしてしまい、そんなに厚かましくはなれません」
「それもそうだな。わが妃になる者の兄に侍従をやらせるわけにはいかない」
クロードは口元を緩める。そこにいたひとりを除いて全員が驚く。
「ええっ!?」
ミシェルは呆気に取られ、声を出してからはクロードを食い入るように見つめる。
「陛下、い、いったい……どういうことなのでしょうか……?」
ロドルフは生唾を飲み込んで冷静になろうとするが、頭の中は混乱している。ひとり驚かなかったのはアベルだ。