見つめていたい
「あの…もう、熱も下がったみたいだから、私、帰るね…あと、机の上にお粥…勝手に作ってしまったけど、おいてあるから…食べないと治らないよ…」
「愛原…」
「早く、良くなるといいな…それじゃ私帰ります」
「ありがとう…」
「ばいばい…ちゃんとカギ閉めてね…じゃあ」
早く治して下さい…
空を見上げると、都会では見ることのできない満天の星に願いを込めて、柚木くんのことを祈った。
あっ!、思い出したようにスマホを見ると、電車の最終がもう少しで出発の時間、私は走って駅へと向かった。