見つめていたい
その頃、購買部ではーー
「やっと買えたッ! フゥ 疲れたぁ…」
「いいなぁ美沙は、お目当てのタマゴサンドが買えて、あたし、男子の壁に遮られて、おにぎりしか買えなかったよ、しかもキライな梅干、くやしいっ!」
「残念だったね、紗穂 ちゃん、わたしは運よく足の長い男子の下をお邪魔して、スルー!、じゃあ…ふたつ買えたから一個あげるね!」
「おおッ!ありがとう!美沙ちゃん大好き!」
軽くハグをするふたり、めっちゃ仲良しなのです。
「アッ!こんなことしてる場合じゃないよ!早く行かないと、お昼休みの時間終わっちゃうよ」
「そうだね、行こ!」
美沙ちゃんと紗穂の2人は購買から、中庭のベンチへと移動を始めた。
「早く早く!」
「待ってよ紗穂ちゃん!」
すると、男子生徒がひとり、美沙達の前を歩いていた。
「あーー!、柚木くんだ!」
「どれどれ?…わぁ!歩き方もスマートだよね…どこに行くのかなぁ…」
足を止めて、少し見とれているふたり
「かっこいい…」
「うん…そうだね…」
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