見つめていたい


カノンに告白されたんだ…



…?…くるみ…!?


…ふッ…


あの時の、胡桃の寝顔と同じ…


『無理すんな…先生に言ってやる……』

『ありがとう、でも、大丈夫です…』


無邪気な顔してるくせに、頑固だよな…


駅に着くまで…


肩を抱いてあげていた…





夢の中にいたようで…


かずまくんの腕にもたれていた夢




「!?…ん?…」


寝てた!?…ここは?…


前を見ると、誰も乗っていないバスの中だった。

横には…

「おはよ…」


「…ん…おはよう…?え?…」


かずまくんが…


「着いたぜ!」

「私…」

「気持ち良さそうに、寝てたから…」

「…」

…思い出した!…

「そうだ!かずまくん?、あのあと、富永さんとは?…」

「早く出ようぜ!…

ただのデートの勧誘!」


「デートの勧誘?…」


かずまくんが手をさしだしてくれた…


デートの勧誘って?…


富永さんと付き合ってたの?

でも…

中学の時、そんな噂、聞いたことなかったけど…?


気にしない!…


かずまくんとこうして、手を繋げるのは


私だけなんだもん


かずまくんは…


私の彼氏なんだから…

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