見つめていたい

かずまくんとデートができるなんて

夢みたい

着ては脱いで、脱いでは着る…



鏡に映る、ダボティにショーパン姿の自分をみていた。

…これじゃあ、またかずまくんに小学生って言われそう…

ちょっと背伸びして、レースのキャミかな?下はデニムのミニスカにしようか…

あ~迷う!


ーーーー


土曜日の朝を迎えた。


結局、お気に入りのアンク・ルージの花柄ワンピにした。


「学校でもないのに、ずいぶん早いこと」

「今日、お友達と約束してるの、迎えに来てくれるんだぁ」

「もしかして、愛菜ちゃん?」

「ううん、柚木くん」

「ふ~ん…ゆずきくん?…えッ!…それって胡桃!男の子?、なの?」

「うん、そうだよ…どうかした?」

「…胡桃が男の子と!?…そ、それって…デートッ?」


そッ!


私が男子なんて言ったもんだから、おかあさん、よほどビックリした様子。


服を選ぶのに、予想以上の時間がかかってしまった。


でも、かずまくんとデートなんて、自分でも信じられない…



あの頃の私からは

想像もつかない…

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