ヴァンパイアの花嫁
レオンの言葉にアメリアは口を開いた。


「でもそれは、良くない兆候でございます」


「なぜだ?疲れているだけではないのか?」


レオンは訳がわからんと言うようにアメリアを見た。


「以前、死にかけた時と同じでございますから」


あぁ……そうだったな……人間はなんと弱いものなんだ。


愛しいシェリルが体調を崩すのは心配だ。


「食事を運べ。しっかり食べさせてくれ」


「すぐに」


アメリアは深く頭を下げると、奥の厨房へ引っ込んだ。





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