ヴァンパイアの花嫁


『アメリア。ティナが目を覚ました。何か食べ物を』


「君に危害は加えない。だから怯えるのはやめてくれないか?」


素直に愛していると言えればティナは怯えるのを止めてくれるのか?


レオンは心の中でティナに問いかけた。


ティナはどのようにレオンに接してよいのかわからなかった。


レオン様を信じられる人だと思う。


でも……知りたくないけれど……。


「そうだ。私はヴァンパイアだ」


俯いていたティナはビクッと顔を上げレオンを見た。


「しかし、人間を殺さない。それだけは誓う」


あの両親を殺したヴァンパイアと違うことくらいわかる。


だけど……。

< 200 / 487 >

この作品をシェア

pagetop