ヴァンパイアの花嫁
ティナはスプーンを手にし、スープを一口飲む。


扉が閉まる音が聞こえた。


レオンが部屋から出て行ったのだ。


レオン……。


いなくなって寂しいと思ってる……。


あたしはどうしたらいいの?


恋焦がれてもあたしではあの人にとってただの弱い人間。



アメリアはティナが全部食べ終わるまでいた。


「アメリアは……アメリアはヴァンパイアなの?」


窓の外を警戒するように見ていたアメリアが振り向いた。


「いいえ……わたくしはレオン様の使い魔です」


「使い魔?」


初めて聞く言葉に首をかしげる。


「私たちの世界ではヴァンパイア種族が一番です。その方々に仕えるのが私たちのような上級使い魔。わたくしたちは血は飲みません」




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