ヴァンパイアの花嫁
ティナの身体をふわりと抱き上げて、ダーモッドが外から開けた扉から降りる。


「夜会……ですか?」


「それは後で話そう」


ティナが聞いた時、店の中から女主人が現れ、レオンは話を終わらせた。


「ようこそおいでくださいました。ダレッシオ様」


黒のレースをふんだんに使ったドレスを着た50歳代と見られる女主人がこれ以上ない笑顔でレオンを迎えた。


レオンが抱いている少女を見て興味が湧いた。


先日、ドレスをたくさん求められたのはこの少女の為だったのだ。


しかし、なぜこの少女はダレッシオ様に抱かれているのかしら?


領主様に抱かれている少女に女主人の好奇心が湧いた。


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