ヴァンパイアの花嫁
「ほんと、ティナちゃんは可愛いね」


エミリオも自分の彼女をこんな風に過保護にしてみたいと思った。


だが、自分の彼女アシーネは自分より年上。


無理か……。


自分で想像して苦笑いを浮かべた。


カサンドラはレオンとティナを見ていて、はらわたが煮えくり返るような思いだった。


小生意気な娘。


ティナがレオンの膝の上で眠っているのが我慢ならず、立ち上がるとドレスをひるがえしその場を去った。


「あ~あ。カサンドラはひどい焼きもちを焼いているね」


カサンドラの嫉妬を感じとり、エミリオは愉快だった。



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