ヴァンパイアの花嫁
「ティナちゃん、まだ決心がつかないの?」


アメリアが出て行ってしまうとエミリオが口を開いた。


「決心ですか……?」


何の決心なのかわからず小首をかしげる。


「そう、ヴァンパイアになる決心」


ヴァンパイアという言葉を聞いてティナの顔色が一気に青ざめた。


「エミリオ様……」


「ティナちゃんが一度断っているのも知っている。でもこのままで本当に良いのかな?」


「……」


ティナは俯き、黙り込んでしまった。



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