ヴァンパイアの花嫁
エミリオはレオンに会わずに帰って行った。


ティナは窓辺に車イスを進め、夕闇迫る庭を見ていた。


エミリオに言われたことが胸を突く。


自分がヴァンパイアになればこの幸せは永遠に続くと信じられる。


だけど決心がつかない。


ヴァンパイアになったらあたしはどうなってしまうの?


人の血を欲しがるの?


そう考えただけでティナはぶるっと身体を震わせた。


「ティナ、寒いのか?」


今までいなかったレオンの声がしてティナは驚いた。



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