ヴァンパイアの花嫁
レオンは腕を組みソファに座り目を閉じていたが、ガナンシアの命の灯火が消えた時、目を開けた。


ダーモッドが傍のイスに座りうつらうつらと船を漕いでいた。


「父上……」


父が逝ったのがわかった。


ガナンシアの部屋がゆっくり開き、タイラーが出てきた。


タイラーの目には光るものが見えた。


「今後、私の命はレオン様に捧げます」


タイラーがレオンに片膝を付いて頭を下げる。


「父の埋葬を丁重に取り計らえ」


レオンは指示を出すと、ガナンシアの部屋に入り扉を閉めた。





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