ヴァンパイアの花嫁
「具合が悪いようね?」


ティナの目線に合わせる為にカサンドラは床に膝を付く。


「……何か知っているんですか?」


身体の不調をレオンは疲れているだけと言っていた。


ティナもレオンの言うことを信じていなかったが、自分自身も体調の不調を避けていた。


ティナも疲れているだけだと思い込もうとしたのだ。


さすがに一日に何回も起こるようになった痛みにおかしいと感じ始めた。


「フフ……レオン様は何も教えてくれないの?」


「……はい」


「仕方ないわね。知りたいのならでは教えてあげるわ。貴方の身体の機能はうまくいっていないの。異空間を越えてきたせいでね」


このことはティナを診たレオナルドに色仕掛けで迫って聞いたものだ。


「異空間……?」


「ええ。そのせいでレオン様と会えたのでしょうけど……すでに内臓がぼろぼろだと聞いたわ。貴方はもうすぐ死ぬ」


「!!!」


ティナは愕然となった。





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