ヴァンパイアの花嫁
エミリオはティナの身体を抱き上げるとレオンの眠っているソファまで連れて行く。


座らせたティナを片腕で支え、片方の手でレオンの手首を鋭い爪で傷つけた。


身体を傷つけられたのにレオンはピクリとも動かなかった。


「ティナちゃん、飲むんだ」


辛そうなティナだが目は閉じられたままだ。


レオンの血が出ている手首にティナの口をつけた。


「んッ……」


レオンの手首についた血がティナの口に触れると吸い始めた。


数分たった頃、ティナをレオンから離した。


「ティナちゃん、あまりたくさん飲んではだめだ」


レオンの血を飲んだせいでティナの苦しんでいた表情は和らいでいた。


しかし、意識はなくエミリオに抱かれるまま眠ってしまった。




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