ヴァンパイアの花嫁
「!!!!!!!!!どうしてあたしは死んでいないのっ!?」


体中があんなに痛かったのに今はなんともなくて……それどころか身体が軽い感覚……。


身体をビクッと震わせると、感覚のなかった脚が動くことに気づいた。


ティナはハッとして起き上がった。


「どうして?どうして?レオン!?あたしはどうなっちゃったの!?」


ヴァンパイアになってしまったなんて考えたくない。


「ティナちゃん、君は僕たちの仲間になったんだ」


エミリオの声が部屋に響いた。


「仲間……?仲間ってヴァンパイア?」


ティナは弾かれたようにベッドから出ると部屋の壁にかけられていた鏡の前に立った。


「!!!!!!!」


自分の瞳の色に目を疑った。


「そ……ん……な……」


ティナはショックでその場に崩折れた。


「ティナ!」


レオンが床に倒れたティナを抱き上げる。


ティナは気を失っていた。




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