ヴァンパイアの花嫁
屋敷の前に止まると、扉を開けるまでもなく扉が開きレオンがシェリルを抱いて出てきた。


そしてまっすぐ自室に向かう。


すぐにアメリアが姿を現した。


「着替えさせてくれ」


ぐっすり眠っているシェリルをアメリアに託した。




まったくご主人様は俺のことなどどうでもいいんだ……。


シェリルを抱き上げ歩くレオンの後ろ姿をダーモッドは見て思った。


あんなつまらない人間。


いつもめそめそしている。


自信はないし、美しくないゴミのような女なのにご主人様がどうしてかまうのかわからない。


ダーモッドは深くため息を吐くと屋敷の中へ入った。




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