Hey girls!調子はいかが?
「大丈夫だから私の目を見て、瞳ちゃん。」
遠藤先生の穏やかな声があきらめずに私にそう呼び掛ける。なんとなく先生の声音に安心し、勇気を振り絞ってうつむいていた顔を持ち上げ、遠藤先生と目を合わせた。
「よくできました。」
そういって先生は微笑んだ。
「ねえ瞳ちゃん、私のこと怖くなっちゃった?」
ちょっと寂し気な声で遠藤先生が私に問う。
「…。」
「私が怒ったのは瞳ちゃんと晴ちゃんが自分の体調なんてそっちのけではしゃいだから。自分のことを大切にしてくれないともっと病状がひどくなっちゃう。それに、他の人にも迷惑かけちゃうでしょ。それはいけないことだってわかるでしょ?」
「はい…。」
「瞳ちゃんが自分と一生懸命向き合っているんだったら多少治療を嫌がっても今日みたいには怒らない。だけど今日は何も考えずにはしゃいだでしょ?それがだめだったって伝えたかっただけなんだよ。だから反省してるならもう大丈夫でしょ?瞳ちゃんも今日と同じことはしないでしょ?」
「うん、しません。」
「じゃあもう大丈夫。そんなに怖がられると私が寂しいな~。」
ふふっと笑う遠藤先生。
「ごめんなさい…。」
涙が止まらなくて泣きながら誤った。そんな私を泣きやむまで遠藤先生は抱きしめてくれた。
「よし、そろそろ涙も止まってきたし、診察しようか?」
「はい…、お願いします…。」
「お願いしたそうな表情じゃないけどやらなきゃいけないからごめんね。頑張れる?」
「はい。」
頑張って遠藤先生の診察を受けた。最初こそ緊張したものの、なんとか乗り切ることができたのはさすが遠藤先生とでも言うべきなんだろう。
晴と騒いで、遠藤先生にしかられて大泣きして、結局私の体調は悪化した状態で次の日を迎えた。遠藤先生は
「ほらー言わんこっちゃない…。」
といって苦笑いしていたけどその日のうちになんとか持ち直してその後は徐々に回復していった。