Hey girls!調子はいかが?
退院
瞳side
待ちに待った今日この日。私と晴は今日やっと退院できることになりました。
入院してから本当にいろんなことがあった。私が入院なんて…って正直思ってたし、今でも思ってるけど、なんとか乗り越えられてよかったなって思う。何より一番いいのは体が元気なこと!すこぶる調子がいいって感じている。
「晴ちゃん、瞳ちゃん、とうとう退院だね!おめでとう!片付けの方はどう?」
そういいながら病室に遠藤先生が入ってきた。
「あと少しです!待ち望んでました、この日を!」
晴は晴で超うれしそう。そう、とうとう今日のお昼に退院できるから、使っていた病室の片付けをしている。といっても私物を片付けるだけなんだけどね。そして私たちは今日退院だというのにまだ着替えていなくてパジャマのまま。なぜかって?そりゃあなんで今このタイミングで遠藤先生が来たか、だよ
ね。もうわかるよね?
「よし、じゃあ退院前の最後の診察をしちゃおうか?」
ということなんですよね。はあ。慣れたとはいえ、嫌なものはいや。でももう退院前の血液検査はすましてるし、今から検査室に行ってなにか検査をするわけではないからまだいいか、とも思う。うん、我ながら大きな進歩だ。
「じゃあいつものことながら晴ちゃんからいきますか。」
遠藤先生の声で現実に引き戻された。
「はあ、これはさけては通れないよねぇ、いつも思うけど…。」
晴は晴でぼやいている。嫌いなものは嫌いだしね、仕方ないよね。私だって慣れたとはいえかなり嫌だもんね。
「あ、瞳さ、最後は私より先に診察受けてみる?」
小悪魔晴の登場。いたずらっ子顔負けの笑みでこっちを見てくる。
「お、だいぶ成長したもんね!最後にもうひと踏ん張り成長してみる?」
遠藤先生まで乗ってくる。やめてよ、本当に…。
「そんな恨めしそうな顔しないでよ、冗談だから。」
冗談なんかい!
「結局どうするのよー。」
遠藤先生は遠藤先生でマイペース。なんかそういわれると冗談でもちょっと悔しい。
「…ら…する…。」
「え?なんて?」
「私からする!」
「…」
「え、まじ?!」
そろいもそろって一同目が点になる。なんでよ。遠藤先生にいたっては本当にあんぐり口まで開けている。いや、それはもう効果音がつきそうなほどあんぐりと。